「地頭の良さ」を過信していませんか?
小学校のテストはいつも高得点。でも、自分から机に向かう習慣がない……。こうした「やらされ学習」の限界は、中学校という高い壁を前にして露呈します。
昨日まで優等生だった子が、中学校に入った途端に立ち止まってしまう。この現象の裏側には、知能指数(IQ)だけでは説明できない、脳の仕組みが隠されています。
学業成績を予測する真の主役:実行機能
海外の大規模な調査によれば、将来の学業成績を最も正確に予測するのは、実はIQではなく実行機能(脳の司令塔:自分の感情や行動をコントロールし、計画を立てて実行する能力)であることが示されています。
IQよりも学力を伸ばす「司令塔」の働き
5歳から17歳の2,000人以上を対象とした研究において、実行機能がIQよりも学業成績(算数・読解)の強力な予測因子であることが証明されました。
- 研究機関: PubMed(National Library of Medicine)掲載の学術論文
- 論文タイトル: Executive functions and academic achievement in a large-scale representative sample of 5- to 17-year-olds
- リンク: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21845021/
また、この実行機能と密接に関係しているのがワーキングメモリ(脳の作業机:情報を一時的に保持し、操作するためのリソース)です。情報を保持するだけの状態よりも、情報を操作(組み替えて応用)する状態の方が、劇的に高い認知的負荷(脳にかかるストレスや負担)がかかることがわかっています。中学校以降の学習では、この作業机をいかに効率よく使うかが鍵となります。
20年以上に及ぶ岩手県立高校入試分析データが語る事実
当塾が20年以上に及ぶ岩手県立高校入試分析データを絶対基準として検証した結果、合格を勝ち取る生徒の共通点は単なる知識量ではありませんでした。
入試特有の、パニックを誘発する急所に直面した際、自らの認知資源をどう配分し、どの解法アルゴリズム(解き方の手順)を選択するか。この実行機能の差こそが、本番の1点で一生を左右するリスクを回避する唯一の武器となります。

※(IQと実行機能の学力への貢献度を比較したグラフ)
勉強を「自分ごと」に変えるコーチング習慣
指示待ちから「自走」への転換
指示待ちの状態から自走(自ら学び進める状態)への転換こそが、最も確実な対策です。勉強しなさい!という言葉は、実は子供の実行機能の成長を阻害する逆効果の言葉になり得ます。
最新のエビデンスに基づけば、子供が自ら目標を設定し、進捗をモニターする自己調整学習(自分に合った学び方を調整する力)の環境を与えることが、長期的な学力を伸ばす最短ルートです。実行機能やワーキングメモリを鍛えるトレーニングは、特に読解力においてプラスの効果をもたらす可能性が示唆されています。盛岡学習塾では、教える(ティーチング)だけでなく、引き出す(コーチング)の手法を用いて、お子様の中に自ら学ぶエンジンを組み込みます。
今日から家庭でできる「脳の整理術」
実行機能を鍛えるための第一歩は、タスクの分解です。
算数の宿題をやるという大きな塊を、計算問題を5問解く、見直しを2分やると小さく分ける練習をさせてください。このスモールステップ(小さな成功体験の積み重ね)が、脳の報酬系を刺激し、主体的な態度を育みます。また、学習に間隔を空ける分散学習(スペーシング:適切な時間を置いて復習すること)を取り入れることで、脳の認知的負荷を軽減し、記憶の定着を助けることができます。
お子様が「伸び悩んでいる原因」を特定しませんか?
「教育のお医者さん」として、私たちがお手伝いできるのは、単なる授業ではありません。 お子様がどこで学習を停滞させているのか、実行機能のどの部分に課題があるのかを精密に診断し、最適な処方箋をお出しします。
無理な勧誘は一切ありません。新年度、最高のスタートを切るために、一度プロによる現状診断を受けてみませんか?

